技能訓練・検定

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今、建築鉄骨の突合せ溶接において(比較的短い溶接長の集積工程)、溶接欠陥が発生し易い溶接始端、終端部の溶接技能が注目され、厚い視線をあびています。
その背景には、極限を極める製作コストの低減に向けて、代替エンドタブ溶接の普及が急を告げ、設計図書の指定する鋼製エンドタブの使用要件に替えて、フラックスやプレスの固形エンドタブの使用提案の気運が一段と高まり、これに呼応する技能者のレベルアップに向けた講習会や、資格取得試験が各地で開催され、技能検定取得に向けた訓練が行われています。

講習受講資格から技能検定の取得に至る各レベルにより、要求されるクオリティへの対応がなされつつありますが、今後一段の理解と普及活用が期待されます。

このたび開発された特許 第 4574737 号
「代替エンドタブ工法の技能評価用試験片、及び技能評価方法」
の活用によって以下の成果が達成されます。

  1. 1. 最も重要な端部溶接組織のマクロ試験の研削定量が公正に行えます
  2. 2. 個人・団体を問わず随時信頼性の高い自主検定が可能です。
  3. 3. ファブ組合等が公的試験機関の起用なしに公明な技能検定が独自に低負担で行えます
  4. 4. 随時、工事の必要に応じて技量負荷試験が手軽に行えます。
  5. 5. 随時、技能習得の訓練が行えます。

さるファブ組合が50名の技能者(JIS専門級保持者)の検定試験に際し、外観とUTに合格した70%の試験体の極表層端部(0.3mm)をマクロ試験して、大半が基準の合格欠陥として判定され合格したものの、両端部とも無欠陥の試験体は20%にも満たず、試験の必然性が改めて認識されています。

判定基準が公明であっても、試験の公平性公明性は試験体溶接後に行うマクロ試験の表層研削の如何によって決定される為、公的機関の介入が要求され、ともすると判定基準まで公的基準と誤認され、ファブ団体等が行う検定の付加条件とされてきました。

当新技術によれば、溶接前の試験片に検定研削深度を示す検定基準面を設けることにより、信頼性のある技能検定として貢献が可能となりました。